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関東フットサルリーグ ストリーミング ビデオ配信プロジェクト
「関東フットサルリーグ」のスター選手達の技をビデオ配信!フットサル試合の参考になるフットサル動画配信です。

 新着情報  お知らせ

2005年度 第7回関東フットサルリーグ 試合速報、及び、
ビデオ配信は 「FUTSAL-TV.COM」にて提供しております。

情報満載の「FUTSAL-TV.COM」サイトを御覧ください。

http://www.futsal-tv.com


有料提供コンテンツ
2005年度 第7回 関東フットサルリーグ全試合映像
ノーカットハイビジョン映像
ゴールシーンのスローモーション映像付き

無料提供コンテンツ
関東フットサルリーグ 試合結果・試合データの速報
関東フットサルリーグ 試合写真
選手インタビュービデオ・監督インタビュービデオ
2004年度 第6回 関東フットサルリーグ試合ビデオ

■ ドキュメンタリー : 私達のプロジェクトX・・・「フットサルビデオ配信プロジェクト」の始動

関東フットサルリーグ ストリーミング ビデオ配信プロジェクト

 ■ ドキュメンタリー : 私達のプロジェクトX・・・「フットサルビデオ配信プロジェクト」の始動


 ディジタルスタジオがストリーミングによるビデオ配信サービスに取り組み始めてから約2年が経過した2004年1月からこのストーリーは始まります。当時のビデオ配信というと、会社のプロモーションビデオや、TV放送で使用したCMを自社のWebからビデオ配信するというのが一番多い利用形態でした。ディジタルスタジオとしては、放送系や、DVDなどのパッケージ系の映像配布方法と異なる、ストリーミングならではの応用例を模索していました。

 2004年明けてすぐに、日頃お世話になっている広告代理店の「ピ・アンド・エス株式会社」より、「関東フットサルリーグのリーグ戦全13節をオフィシャルWEBサイトから、ストリーミングでノーカット配信できないか?」という問合せがありました。

 調べたところ、フットサルは、5人制の室内サッカー競技で、地域や会社でチームを作って簡単に楽しむことが出来る新しいスポーツであることが解りました。国内競技人口も3年前の30万人から2004年には60万人 に倍増している件や、フットサルの情報誌も相次いで創刊していることも解りました。

 まさに大ブレーク寸前のスポーツですが、新しいスポーツであるため、地上波TVでは殆ど紹介 されず、衛星スポーツチャンネル系で試合内容が時々中継される程度であることも判明しました。

 身近にいたフットサル愛好家に状況を聞いてみると、「フットサルのディフェンス・オフェンスなどのプレー方法について、色々勉強したいが、参考になる良いプレーを見れるビデオや、試合の中継番組が全く無い・・・」との事でした。今回ストリーミング配信を予定している「関東フットサルリーグ」は、日本のトップレベルの選手が揃っているリーグです。スタープレイヤー達 の驚異的プレー技術をビデオ配信で伝えることが出来るので、フットサルファンの方々に興味をもってストリーミング配信を視聴してもらえることを予感しました。

 まさに、ストリーミングの本格的応用例としては最適の題材です。1年間を通じ13節全65試合を関東フットサルリーグのオフィシャルWEBサイトよりストリーミングでノーカット配信すると言うのは、かなりのビックプロジェクトでもあります。 広告代理店の「ピ・アンド・エス株式会社」がビデオ撮影を担当、ディジタルスタジオが編集・エンコード・ビデオ配信担当という布陣で、私達レベルの「プロジェクトX」がここに始動しました・・・。
 

  1月22日開催の最終節  ハイビジョン撮影映像で完全公開中!


 2005年1月22日 関東フットサルリーグ 最終節 が駒沢室内球技場で開催されました。この日は第1試合開始が午前10時と通常より繰り上がったにもかかわらず、最終節ということでとても寒い中、朝早くから多数の観客が来場しました。

 我がストリーミング取材チームも従来のDVカメラに替わり、話題のHDTV(ハイビジョン)ビデオカメラ「HDR-FX1」により最終節もフットサルの試合を全編ハイビジョン収録いたしました。ハイビジョン撮影による16:9のワイドな画面は従来の標準ビデオに比べ広い範囲でピッチをカバーします。立体感さえ感じさせてくれるはずです。ごゆっくりお楽しみください。

 公開が遅れている第10節の試合に先立ち、最新情報である最終節を先行して公開いたします。1月23日の週より順次公開いたしました。高速エンコーダーマシンを24時間フル稼動させて1月30日午前4時に全ての試合を公開完了いたしました。

 最終節のストリーミング映像も、ハイビジョン撮影素材によるワイドスクリーンで提供しています。これは 実用スポーツビデオ配信としては業界初の試みです。例えば、Jリーグの試合ビデオの配信でも、 ハイビジョン映像は極めて短時間の試験映像が配信されただけですが、今回の関東フットサルリーグでは、後半の節を全編ハイビジョン撮影によるビデオ配信 により提供します。迫力有る試合映像、詳細まで見れる試合映像をお楽しみください。

 関東フットサルリーグ オフシャルWEBサイト: http://www.pitin.com/kanto/ 
 (ストリーミング配信は関東フットサルリーグ オフィシャルWEBサイトより行っております。無料配信・登録不要です)

 オフィシャルWEBサイトでのビデオ配信サービスは、300Kbps、600Kbps、1.2Mbpsで提供しておりますが、特別企画として、 通常は行われない2Mbps、3Mbps、4Mbpsの大画面ビデオ配信をプレミア配信サービスとして提供しております。このプレミア配信サービスは試合内容をさらに詳しく、 さらに正確に紹介して、フットサルの技術向上に役立てていただくこと目的としております。 このプレミア配信サービスは高性能PCと高速回線をご利用の方を対象としておりますのでご理解願います。

 
関東フットサルリーグ試合ビデオ プレミア配信サービス
 (2Mbps、3Mbps、4Mbpsでの大画面・高画質・ハイビジョン撮影による関東フットサルリーグ試合ビデオを公開中です)
 

 ■ 「フットサル」とは?
 フットサルのルーツは、1930年にウルグアイのモンテビデオで初めて室内サッカーとして開催され、1933年に正式ルールが出来たと言われています。「フットサル」という名称は1994年にFIFA(国際サッカー連盟)が世界中様々な呼び方で呼ばれて「5人制室内サッカー」を改称して、ポルトガル語の「Futebol de Salon」とスペイン語の「Futbol Sala」という単語からフットボールのFUTとサロン(室内)のSALを合わせた造語の「FUTSAL」という呼び方を定めました。
 フットサルは、日本では、長年「サロンフットボール」として楽しまれてきました。
 ■ 「関東フットサルリーグ」の紹介

 関東フットサルリーグとは、関東サッカー協会の主催で関東地区のフットサルチームが参加して毎年開かれている大会です。2004年度は、第6回目になります。

名称:第6回 関東フットサルリーグ
主催:関東サッカー協会
主管:関東フットサル連盟・関東フットサルリーグ運営委員会
オフィシャルサプライヤー:uhlsport
期日:平成16年5月〜平成17年1月
会場:寒川総合体育館・滝野川体育館・JFE千葉体育館・駒沢室内球技場
    取手グリーンスポーツセンター・笠松運動公園体育館・府中市総合体育館

表彰:優勝・準優勝・第3位チームに表彰状を授与する
競技方法:全12チームによる総当りリーグ戦を実施し、優勝以下12位まで決定する。
チャンピオンリーグ出場権:本大会の上位チームは、次回チャンピオンズリーグ出場義務をおう。
降格:本大会の下位2チームは、次回のリーグ参入戦出場義務をおう。

 関東フットサルリーグ オフシャルWEBサイト: http://www.pitin.com/kanto/ 
 (ストリーミング配信は関東フットサルリーグ オフィシャルWEBサイトより行っております。無料配信・登録不要です)
 
 ■ 第6回 関東フットサルリーグ 全12チームのチームエンブレム紹介
府中Athletic FC Black Shorts CASCAVEL TOKYO FIRE FOX

府中Athletic FC

Black Shorts

CASCAVEL TOKYO

FIRE FOX

FUTURO GALO☆FUTSAL CLUB TOKYO 柏フットサルクラブRAYO PREDATOR

FUTURO

GALO☆FUTSAL CLUB TOKYO

柏フットサルクラブRAYO

PREDATOR
FUTSAL CLUB

MALVA MITO FC P.S.T.C.LONDRINA SHARKS ZOTT

MALVA MITO FC

P.S.T.C.LONDRINA

SHARKS

ZOTT

 ■ フットサル試合の撮影・編集・ビデオエンコード・ストリーミング配信・・・問題山積・・・

 さて、関東フットサルリーグのストリーミング配信を行う事は決まりましたが、問題山積です。とりあえず予想される問題は・・・。

● ビデオエンコードの問題

 一番大きな問題は、ビデオエンコードの問題です。今回採用するWindowsMedia方式を始め、ストリーミング系のエンコードは、フレーム内圧縮だけでなく、時間軸圧縮である「フレーム間」圧縮も行っています。そのため動きの速い映像のエンコード(圧縮)は大変苦手です。

 動きの速い映像は、最悪の場合、圧縮処理が破綻して映像がボロボロになる恐れがあります。また、映像の中で動きの速い部分、今回ではボールの動きなどの重要部分が自動的に省略されて、圧縮時に消されてしまう恐れもあります。

 これは、映像の中の動きの速い部分は省略しても視聴者である人間の目は誤魔化せるので、高い比率で動画圧縮する時の定番テクニックです。

 フットサルの試合中継を行う為には、選手の動きの速い部分も、重要部分です。さらに、ボールの動きはさらに重要は部分です。この部分の映像がボケたり、消えてしまうと意味がありません。

 また、激しく動き回る選手をビデオカメラ追いかけると、画面全体の内容が激しく入れ替わる為、このような場合もエンコード処理が破綻して映像がボロボロになります。

 今回の映像をまとめると、撮影アングルが動かなくても、画面に中の被写体である選手やボールが激しく動く、また、画面アングル全体もコート内を走り回る選手を追って激しく動く。エンコード処理作業にとってはまさに負荷テストのような過酷な条件です。

 今回のエンコードでは、動きの部分のエンコードパラメータの調整が特に重要です。

 また、全試合がエンコード対象ですので、エンコード処理時間が長時間かつ大量になります。これらの対処も必要です。

● ビデオ撮影の問題

 エンコードの部分とも関係しますが、カメラアングルを急激に振り回すと、エンコード時にディテールな部分が自動的に消されてしまいます。なるべくスムーズなカメラの動きが要求されます。

 カメラアングル操作としては、余り寄り過ぎず、試合の運びを先読みする余裕を持って撮影することが重要です。

● ビデオ編集の問題

 当初、編集の問題は殆ど無いと考えていましたが、試合展開を面白く見てもらう為に、得点と時計の画面をフレームインで合成表示する方式にしました。この合成処理のレンダリングの大変峙間が掛かることが解りました。 45分の映像のレンダリングに10時間前後かかりました。このままでは作業時間の増大が大きな問題になります。

 また、大量の撮影データを編集しますので、これらを格納できるビデオ編集システムのディスク容量が必要です。

● ストリーミング配信の問題

 フットサルのファン層が広がりを見せているので、相当たくさんの方が視聴されると予想されます。これらのアクセス負荷に耐えるビデオ配信サーバが必要です。
 
オープニングタイトルデザイン オープニングクレジットデザイン 対戦チーム名表示デザイン
オープニングタイトルデザイン
小さな画面での配信に合わせて大きなデザインにしています。
オープニングクレジットデザイン
小さな画面での配信に合わせて大きなテロップ文字にしています。
対戦チーム名表示デザイン
小さな画面での配信に合わせて大きなテロップ文字にしています。
 ■ 本番試合前に参入戦でテスト・・・

 丁度良い実験として、今年の関東フットサルリーグの参入戦が、2004年3月に開催されました、これは関東フットサルリーグの去年の最下位チームと、下位リーグの最上位チームが、関東フットサルリーグの、残留・昇格・降格を賭けて戦う試合です。

 この試合の撮影は、撮影方法のデータを得る為に、ディジタルスタジオもビデオカメラを持ち込んで自分達でビデオ撮影を行いました。

 カメラアングルは、試合展開が早くても、広角系のレンズでゆっくり動かすと、無理の少ない映像が撮影できることが解りました。

● ここで、大問題発生です。「試合時間が想定の2倍に!」

 エンコードや、ビデオ編集、ストリーミングのファイル容量を確認する為に、フットサルの試合時間を何度も撮影担当者に確認したのですが、「試合時間は前半20分、後半20分の合計40分です。」という回答でした、 編集に必要なファイル容量、ビデオ配信サーバのファイル容量や、撮影に必要なビデオテープの用意も、この1試合合計40分という情報に基づいて用意しました。

 実際に撮影を開始すると、予定より大幅に時間が掛かっています。「試合時間が長過ぎる・・・撮影テープが足りない!」緊急事態です。ここで初めて解りました。フットサルの試合は、インプレー中のみ計算するプレーイングタイム方式でした。計測したところ、実際の試合時間は約45分でした。前半45分+後半45分の合計90分になります。今までのファイル容量計算が音を立てて崩れてしまいました。

 計画で用意していた、ビデオ編集、エンコード、配信サーバ等、全ての作業ステージのファイル容量が倍以上になりました。

 編集ファイルが、当初予定の2倍以上に増えた問題は、ワーク用に300Gバイトの外付けHDDを4台合計1.2テラバイトを増設して対応しました。


● 得点・試合時間表示ボードをビデオ画面に組み込め!

 実際に試合を観戦してみると、試合観戦の面白さ、ハラハラ・ドキドキの盛り上がりを感じるには、試合経過時間と得点を表示するボードを試合画面に合成するの が必須条件だということが解りました。例えば、表示が無ければ、残り時間僅かの中で両チームが、激しい戦いを繰り広げているのが伝わりません。

 ビデオ編集ソフトをAdobe社のPremiere 6.5から、Premiere Proに変更すると、得点ボードのはめ込み合成が簡単に出来ることが解りました。

 ビデオ編集は、従来のP4マシンとPremiere 6.5の組み合わせでは、編集素材時間の15倍程度のレンダリング時間がかかりました。 編集素材45分に対して、レンダリング時間が7時間ぐらい掛かりました。

 対応策として、ビデオ編集用のPCをP4マシンから、Zeonデュアルマシンにして処理能力をパワーアップしました。編集ソフトをPremiere Proに変更したことと合わせて、これの解決策は大変劇的な効果をもたらしました。極めて短時間で編集作業を完了できるように改善しました。編集素材45分に対して、レンダリング時間が1時間ぐらいに短縮され、作業効率も大きく改善しました。

 得点ボードのはめ込み合成時に、対戦チーム名も表示できるようにして、画面の上部25%程を表示エリアとしてカラーマットで「フタ」をしました。これは、文字がテロップされている背景が動くと、エンコード時に圧縮処理の負荷が掛かり動画が乱れるのを防ぐ為です。なるべく画面の中の動く部分が少ない方がエンコードが綺麗に仕上がることを応用しました。この「フタ」をした部分の背景映像は、フットサルのコートの外側ですから試合中継には悪影響はありません。結果としてワイド画面になったので、映像的には見やすくなったと思われます。


● ビデオエンコード作業を超高速化せよ!

 ビデオエンコードすることによる動きの追従性の問題も、撮影時のカメラの動きを工夫して、スムーズに選手達の動きを追うようにすると、かなり改善できることが解りました。また、今回のテストで、エンコードパラメータも動きの速い映像にかなりチューニングできました。

 また、編集処理で、試合に関係無い上部25%ほどの部分に「フタ」をして、エンコード処理から除外することが出来たので、残りの75%の画面部分に集中してエンコード処理が適用できて、画質の改善が行えました。

 エンコードレートも、300Kbpsから、3Mbpsまで一気にかつ大量に行うので、エンコードするビデオ配信本数の多さ、時間の長さを考慮して、従来のP4マシンから、Zeonデュアルマシンにして処理能力をパワーアップしました。これの解決策は大変劇的な効果をもたらしました。極めて短時間で大量のエンコード作業を完了できるようになりました。

● 問題解決「番外編」 猛暑を乗り切れ!(発熱対策)

 ビデオ編集用、及び、ビデオエンコード用のPCをワークステーションにパワーアップしたのと、HDDや周辺機器も増設したので、作業エリア全体の発熱量がかなり増大しました。 丁度、夏に向う時期でしたので、商用電源で使用できるエアコンとしては最大パワーのタイプのエアコンを2台増設しました。このエアコンの冷房能力は絶大でした、 記録的猛暑となった2004年の暑い夏をクールに余裕で乗り切れました。ただし、電力消費が1000KWh単位で跳ね上がり・・電気代が・・・
 
カメラの動かし方は、試合の流れを読んで、試合の流れの中心をゆっくりと追いかけることが大事です。 試合撮影用のカメラと、試合の得点とタイマーを表示する得点ボードを撮影用のカメラの2台体制で撮影します。

得点ボードを試合画面に合成して組み込んだ画面。チーム名も背景板付きで表示しています。この表現はエンコード上 大変有利です。

カメラの動かし方は、試合の流れを読んで、試合の流れの中心をゆっくりと追いかけることが大事です。ボールだけを追いかけてはいけません。 試合撮影用のカメラと、試合の得点とタイマーを表示する得点ボードを撮影用のカメラの2台体制で撮影します。 得点ボードを試合画面に合成して組み込んだ画面。チーム名も背景板付きで表示しています。この表現はエンコード上 大変有利です。
 ■ 関東フットサルリーグの試合本番撮影では・・・予期せぬトラブルが・・・

 想定される十分なテストと、予想される問題解決を行い本番に望みましたが、色々と新しい問題が出ました。

● 撮影に予期せぬ問題発生・・・プロカメラマンがゴルゴ13並みの「スナイパー」に変身?

 本番では、経験豊富なプロのカメラマンに撮影を任せました。カメラアングルの急な動きや、細かい動きはエンコード上の障害になるので、ゆっくり動かすように 撮影担当者に指示したのですが、エンコード処理の特性を理解できないプロカメラマンは、スピード感のあるフットサルの試合展開に刺激されて、激しく急激なカメラ アングルの動きでボールだけをズームインして、必要以上に 急激に追いかけてしまいました。その結果、目が回るような映像になってしまいました。(第6節7月4日の試合)

 その為、エンコード後の映像は、動きが急な為ボロボロになりました。また、激しいカメラアングルの動きのおかげで、ボールの動きはエンコード処理の 特性である動きの速い物体を自動省略する結果、殆ど消えて「消える魔球」になってしまいました。(第6節7月4日の試合)

 この経験豊富なカメラマンは、スナイパー「ゴルゴ13」のようにボールだけをファインダーで追い掛け回してしまいました。前回の反省として、試合の流れ読んで、試合全体を押さえるよう カメラマンを指導するために、撮影担当者に撮影監督として立ち合いをお願いしたのですが、撮影担当者は監督をしないで、カメラの前に座り試合を観戦していたという状況でした。(第7節7月17日の試合)

● フルフレームへの対応問題発生・・・

 ビデオ配信の映像は、TV放送の映像より二周りほど外側まで広く表示されます。専門用語では「フルフレーム」と言います。そのことを考慮して、撮影時は、被写体に少し寄り気味で撮影する必要があります。撮影担当者には、この件を何度も説明して、寄り気味で撮影するように注意していたのですが、撮影当日、撮影担当者がこのことを忘れて、カメラマンに寄り気味で撮影する指示をしませんでした。 (第7節7月17日の試合)

 その結果、体育館全体が広く映るとても引き気味の映像になってしまいました。相対的に試合内容は小さく、遠く映っていました。このままの映像では配信できませんので、編集時に特殊拡大処理を行い寄り気味の映像に変換しています。少し拡大したので映像的には画質が低下していますが、試合内容は見やすくなりました。(第7節7月17日の試合)

● 画面を明るくしたら白いボールが消えた・・・

 撮影担当者から、画面が暗いという指摘があったので、ビデオカメラを明るく撮影する設定に変更して撮影しました。その結果、画面は明るくなったのですが、体育館の木目の床が白く光り、白いボールが見えなくなるという問題が発生しました。
(第6節7月4日の試合、及び、第7節7月17日の試合)

 解決方法として、白いボールと床が区別できる明るさ設定での撮影と、エンコード時に床とボールが区別できる明るさ設定を行うように変更しました。 (第8節8月28日の試合)

● スローモーションリプレイの追加

 第6節、第7節で大きな問題が発生したので、撮影カメラマンを、試合の流れを読んで、スムーズに試合シーンを追いかけられる若手カメラマンに交代しました。 (第8節8月28日の試合)

 カメラマンの撮影が安定して撮影できるようになり、ゴールシーンの撮り逃しが無くなったので、一番重要なゴールシーンのスローモーションリプレイシーンを追加できるようになりました。 (第8節8月28日の試合)

 8月28日開催の第8節の第二試合から当初の狙いに近い映像が撮影できたので、スローモーションリプレイを追加しています。

 その他、色々な問題点を解決したのが、8月28日開催の第8節です。是非、この第8節を関東フットサルリーグ オフィシャルWEBサイトご覧下さい。

 関東フットサルリーグ オフシャルWEBサイト: http://www.pitin.com/kanto/ 
 (ストリーミング配信は関東フットサルリーグ オフィシャルWEBサイトより行っております。無料配信・登録不要です)

 オフィシャルWEBサイトでのビデオ配信サービスは、300Kbps、600Kbps、1.2Mbpsで提供しておりますが、特別企画として、 通常は行われない2Mbps、3Mbps、4Mbpsの大画面ビデオ配信をプレミア配信サービスとして提供しております。このプレミア配信サービスは試合内容をさらに詳しく、 さらに正確に紹介して、フットサルの技術向上に役立てていただくこと目的としております。 このプレミア配信サービスは高性能PCと高速回線をご利用の方を対象としておりますのでご理解願います。

 
関東フットサルリーグ試合ビデオ プレミア配信サービス
 (2Mbps、3Mbps、4Mbpsでの大画面・高画質・ハイビジョン撮影による関東フットサルリーグ試合ビデオを公開中です)
 
色々な問題を解決して仕切り直しで撮影に望んだ第8節8月28日の撮影です。 画面の明るさを落ちつかせて白いボールを見やすくしました。左下にボールが見えます。 ゴールシーンにスローモーションリプレイを追加しました。選手達の華麗なプレーの詳細が見えます。
色々な問題を解決して仕切り直しで撮影に望んだ第8節8月28日の撮影です。 画面の明るさを落ちつかせて白いボールを見やすくしました。左下にボールが見えます。 ゴールシーンにスローモーションリプレイを追加しました。選手達の華麗なプレーの詳細が見えます。
左側コートの基本撮影アングル。絶えずゴールマウスを入れ込んだ撮影アングルにしておくと突然のシュートも押さえられます。 ート中央部分の基本撮影アングル。両チームのフォーメーションが良く解るように撮影します。寄りすぎてはいけません。 右側コートの基本撮影アングル。絶えずゴールマウスを入れ込んだ撮影アングルにしておくと突然のシュートも押さえられます。
左側コートの基本撮影アングル。絶えずゴールマウスを入れ込んだ撮影アングルにしておくと突然のシュートも押さえられます。 コート中央部分の基本撮影アングル。両チームのフォーメーションが良く解るように撮影します。寄りすぎてはいけません。 右側コートの基本撮影アングル。絶えずゴールマウスを入れ込んだ撮影アングルにしておくと突然のシュートも押さえられます。
  ストリーミング配信サーバに求められる配信能力

 契約関係の調整などで本番撮影は、第6節7月4日の試合からとなりました。テストで撮影した、3月28日の参入戦の試合も含め、7月5日からストリーミング配信を開始することになりました。

● ストリーミング配信サーバに必要なディスク容量

 今回の配信では、44Kや52Kbpsのナローバンドの配信はスポーツ映像の表現が最初から無理なことが解っていたので行いませんでした。実際に配信するのは、300Kbps、600Kbps、1.2Mbpsですが、エンコード作業は、2Mbps、3Mbpsも同時に行いました。これは、将来のハイグレードプレミア配信に備えるためです。

 1試合が45分+45分の90分。ストリーミング配信する試合数は8節41試合ですから、合計3,690分(61.5時間)という、超ド級ストリーミングプロジェクトです。

 300Kbps、600Kbps、1.2Mbps、2Mbps、3Mbpsのストリーミングデータを61.5時間分格納するには200Gbyteのディスク容量が必要です。

● ストリーミング配信サーバに必要なの配信能力

 ディスク容量検討の次は、今回のプロジェクトに必要な配信能力の検討です。

 一般的に、各ストリーミング配信サービスプロバイダーは、実際の配信サーバの配信能力を明確にしていません。

 手堅いサービスを提供している一次プロバイダー系のストリーミングサービスは、占有帯域を明記しています。この占有帯域内でしたら確実に配信できる訳ですが、占有帯域が5Mbpsとか10Mbps程度ですから、大規模配信ができません。占有帯域を増速できますが、非常に高額な料金になります。

 比較的良心的なサービスを提供しているサービスプロバイダーのストリーミングサービスでは、30Gbyte、60Gbyte、120Gbyteと言うように月間転送量の上限を設けています。この上限まででしたら確実に配信できる訳ですが、この程度の転送量ですと大規模配信ができません。また、これらの転送量を超えた場合は高額な追加費用を請求されます。

 一部の激安プロバイダーは、「転送量無制限」を表記していますが、自社のバックボーン回線や、使用しているルータ、サーバの制約上の制限が必ず発生します。殆どの場合、共用サーバですので、他の共用ユーザーとの回線シェアリングになります。また、激安プロバイダーは、サーバ専用機では無く民生用PCに、民生用ルーター、民生用アクセス回線を使用していますので、バックボーンの余裕も個人ユーザー のネットアクセス環境と大差無い場合があります。

● ディジタルスタジオの最強サーバシステムを提供

 ディジタルスタジオの場合は、バックボーンの占有・共用、サーバの占有・共用で3種類のサービスカテゴリーを提供しています。転送量には制限を設けていませんが、占有・共用の関係で転送量の上限はそれぞれ存在します。

 但し、共用回線、共用サーバの場合、共用利用者のピークが重なることは殆どありませんので、事実上バックボーンの最大転送能力に近い性能を提供することが出来ています。

 今回の関東フットサルリーグのストリーミング配信プロジェクトの場合は、最大級の視聴者数が予想されましたので、ディジタルスタジオが提供しているストリーミングサーバの中で一番大きな配能力を持つストリーミングサーバを提供いたしました。

 今回提供したストリーミングサーバは、「ぱわふるストリーミングコース 200Gbyte」です。100Mbpsの占有回線+占有サーバというディジタルスタジオの最強のサーバシステムです。

● 緊張のビデオ配信開始日 2004年7月5日

 ビデオ配信サーバのセットアップなどの準備を整え、ついに2004年7月5日の配信開始を待つのみとなりました。
今回は、一般公開ですので、どのくらいの視聴者が殺到するか予測が付きません。非常に緊張しながら公開初日を迎えました。ビデオ配信サーバの管理画面を見ると30人・・50人・・・とアクセスが増えていくのがリアルタイムで解ります。大変な人気です。特にトラブルも無く、無事に2004年7月の配信開始初月を乗り切りました。この7月度の月間データ転送量は、1.4テラバイト(1,406Gbyte)、アクセス数は53,604回という記録を残しました。通常のビデオ配信サーバが30Gbyteから100Gbyteということを考えると10倍以上の負荷に耐えたことになります。
 
 ■ ぱわふるストリーミングコース (100Mbps占有回線+200Gbyte占有サーバ)
「ぱわふるストリーミングコース 200Gbyte」です。100Mbpsの占有回線+占有サーバというディジタルスタジオの最強のサーバシステムです。
 ■ 2005年1月 関東フットサルリーグの配信で月間データ転送量 2.9テラバイトを記録

● 余裕のストリーミング配信能力を証明


 最終節が開催された2005年1月度には、月間データ転送量 2.89テラバイトという、これだけ大きな負荷が掛かり、大量のビデオ配信データを送出したのも関わらず、ビデオ配信サーバは大変クールに仕事をしています。アクセス集計データの「オンデマンドビデオコンテンツの日別視聴状況」には、稼動中のビデオ配信サーバの平均負荷が集計表示されています。殆どの日で負荷率1%です。0%と言う表示は、負荷率が1%未満と言う意味です。ディジタルスタジオが提供しているビデオ配信サーバが大変大きな 配信能力を有していることが解ります。

 通常のビデオ配信サーバのレンタルサービスでは、月間転送量が30Gバイトから100Gバイトでリミットされるか、これを超えた場合は高額の追加費用を請求されます。また、「データ転送量無制限」を表示していても性能上の制約で、事実上の制限が 発生するサービスが少なくありません。関東フットサルリーグのビデオ配信をディジタルスタジオのビデオ配信サーバが担当することで、ディジタルスタジオのサービスが本当に 大きな配信能力を提供していることを証明いたしました。

 実際の視聴者のアクセス内容は以下の視聴率分析をご覧ください。連日500人から1000人程度の視聴者が訪問して、1000回から3000回以上の視聴がありました。

 この公開初月の2004年7月に配信されたデータ量は合計1,406Gbyte(1.4テラバイト)という驚異的な数値を記録しました。 通常のストリーミングサーバの月間転送量が30Gbyteから120Gbyteであることと比較してください。

 最終節が開催された2005年1月度には、月間データ転送量 2.895テラバイトを記録しました。しかもこの記録は限界記録ではなく、十分余裕をもった記録です。以下にビデオ配信サーバのアクセス集計結果を示します。

2005年01月度 月間 アクセス集計概要
データ転送量合計:2,895Gバイト ・ リクエスト数合計:58,027回

オンデマンドコンテンツ配信統計情報

   オンデマンド配信
視聴者総数  17,798 人 
リクエスト数  58,027 回 
エラー配信数  6,800 回 
視聴合計時間  3417 時間 05 分 49 秒 
ファイル総時間  41023 時間 47 分 10 秒 
総転送量  2,895,238,034,584 バイト 

2005年01月度 時間帯別視聴者数・視聴回数・視聴時間 月間集計
月間訪問者数:17,798人(重複含まず) ・ 実視聴時間数:3417時間5分49秒

オンデマンドコンテンツ時間帯視聴状況

時間帯 視聴者数 視聴回数 視聴時間   時間帯 視聴者数 視聴回数 視聴時間
00:00〜01:00 1,543 人  4,240 回  234:23:49    12:00〜13:00 1,170 人  3,695 回  195:32:57 
01:00〜02:00 1,101 人  3,331 回  200:15:49    13:00〜14:00 954 人  2,591 回  168:54:50 
02:00〜03:00 730 人  1,958 回  139:08:46    14:00〜15:00 1,164 人  2,912 回  172:23:13 
03:00〜04:00 495 人  1,451 回  85:15:10    15:00〜16:00 1,101 人  2,860 回  178:37:08 
04:00〜05:00 342 人  929 回  63:59:28    16:00〜17:00 1,185 人  3,360 回  184:18:48 
05:00〜06:00 302 人  717 回  48:45:23    17:00〜18:00 1,047 人  2,931 回  175:43:23 
06:00〜07:00 272 人  590 回  42:17:17    18:00〜19:00 1,124 人  3,205 回  175:31:25 
07:00〜08:00 156 人  491 回  35:04:44    19:00〜20:00 931 人  2,841 回  158:26:39 
08:00〜09:00 299 人  791 回  41:54:44    20:00〜21:00 1,049 人  2,989 回  161:06:30 
09:00〜10:00 391 人  875 回  60:58:33    21:00〜22:00 1,235 人  3,247 回  202:54:32 
10:00〜11:00 605 人  1,426 回  89:42:01    22:00〜23:00 1,488 人  4,218 回  241:01:40 
11:00〜12:00 713 人  1,850 回  108:10:51    23:00〜24:00 1,579 人  4,529 回  252:38:09 
          合計 20,976 人  58,027 回  3417:05:49 

2005年01月度 日別視聴者数・視聴回数・配信サーバー負荷率 月間集計
サーバー平均負荷率:0%〜1%
(サーバ平均負荷率0%表示は、負荷率1%未満の場合)

オンデマンドコンテンツ時間帯サーバ負荷状況

時間帯 視聴者数 視聴回数 視聴時間 平均負荷率 転送量
00:00〜01:00 1,543 人 4,240 回 234:23:49  1 % 179,992,668,353 バイト
01:00〜02:00 1,101 人 3,331 回 200:15:49  1 % 167,492,554,144 バイト
02:00〜03:00 730 人 1,958 回 139:08:46  0 % 128,924,611,951 バイト
03:00〜04:00 495 人 1,451 回 85:15:10  0 % 81,020,691,915 バイト
04:00〜05:00 342 人 929 回 63:59:28  0 % 63,686,173,057 バイト
05:00〜06:00 302 人 717 回 48:45:23  0 % 52,047,545,217 バイト
06:00〜07:00 272 人 590 回 42:17:17  0 % 32,541,174,824 バイト
07:00〜08:00 156 人 491 回 35:04:44  0 % 21,847,696,861 バイト
08:00〜09:00 299 人 791 回 41:54:44  0 % 36,450,265,069 バイト
09:00〜10:00 391 人 875 回 60:58:33  0 % 52,030,868,424 バイト
10:00〜11:00 605 人 1,426 回 89:42:01  0 % 70,628,893,723 バイト
11:00〜12:00 713 人 1,850 回 108:10:51  0 % 91,504,452,132 バイト
12:00〜13:00 1,170 人 3,695 回 195:32:57  1 % 186,114,189,913 バイト
13:00〜14:00 954 人 2,591 回 168:54:50  0 % 150,979,169,858 バイト
14:00〜15:00 1,164 人 2,912 回 172:23:13  1 % 146,021,437,456 バイト
15:00〜16:00 1,101 人 2,860 回 178:37:08  0 % 147,439,266,395 バイト
16:00〜17:00 1,185 人 3,360 回 184:18:48  0 % 160,322,419,446 バイト
17:00〜18:00 1,047 人 2,931 回 175:43:23  0 % 153,718,940,578 バイト
18:00〜19:00 1,124 人 3,205 回 175:31:25  0 % 153,997,394,391 バイト
19:00〜20:00 931 人 2,841 回 158:26:39  0 % 133,500,635,774 バイト
20:00〜21:00 1,049 人 2,989 回 161:06:30  0 % 136,124,409,326 バイト
21:00〜22:00 1,235 人 3,247 回 202:54:32  1 % 173,563,102,706 バイト
22:00〜23:00 1,488 人 4,218 回 241:01:40  1 % 191,308,883,396 バイト
23:00〜24:00 1,579 人 4,529 回 252:38:09  1 % 183,980,589,675 バイト
合計 20,976 人 58,027 回 3417:05:49  0 % 2,895,238,034,584 バイト

関東フットサルリーグ オフシャルWEBサイト: http://www.pitin.com/kanto/ 
 (ストリーミング配信は関東フットサルリーグ オフィシャルWEBサイトより行っております。無料配信・登録不要です)
 

 ■ 注目の2004年 第11節 試合撮影にHDV方式ハイビジョンカメラHDR-FX1を投入
2004年12月25日 第11節 試合撮影にHDV方式ハイビジョンカメラHDR-FX1を投入
 2004年12月25日に開催されました関東フットサルリーグ第11節の試合の撮影にSONYのHDV方式ハイビジョンカメラHDR-FX1を使用いたしました。高精細という点だけでなく16:9のワイド画面はフットサルコートの半分以上を高画質でカバーできます。特に 完成した高ビットレートの大画面では映像に立体感さえ感じられました。300Kbpsから1.2Mbpsの通常画面サイズでもハイビジョン撮影の場合は綺麗な映像を提供できます。

 このようにメリットが十分なハイビジョン撮影ですが、撮影そのものは標準カメラと比べ、カメラアングルの取り方、カメラの撮り回し方などの注意点がありますが基本的に同じです。問題は撮影した後のHDTVビデオ編集とHDTVエンコードです。DV素材をなんとか実用範囲で処理できるところにやっと到達した訳ですからHDTVの編集は前人未到と言える位大変です。

 HDTVのビデオ編集は単純に標準テレビであるDV編集に比べ情報量が6倍です。また、初めて導入するのツールや、新規リリースのツールも多いので種々の問題を解決して作業に掛かった後も、ツールのバグや、不安定な動作、不穏な動作に悩まされました。45分間のレンダリングを無事終えるかと思ったら、最後の1秒のところでいきなりフリーズ・・・など、不安定な部分がたくさん現れました。

  今回は、2004年12月25日に撮影した試合映像をなんとか年末年始休み期間中に公開して、フットサルファンの皆さんにお休みの間にゆっくりと試合ビデオを視聴してもらうという大胆な企画を行いました。その為には特急作業でビデオ編集とビデオエンコード処理を行う必要があります。しかし、現実はその逆で、16:9のワイド画面化によってレンダリング時間、エンコード時間が猛烈の増加することが判明し ました。P4CPUで10時間掛かるレンダリング処理を1時間で仕上げる虎の子の編集用ワークステーションを使用して、今回の16:9のワイド画面で45分の試合ビデオをテストレンダリングしたところ、レンダリングに4時間以上掛かるというメッセージを表示していきなりハングアップしてしまいました。

 対応策として、その日の内に秋葉原のパーツショップに直行して、高速CPU、増設メモリー、増設HDDなどの高速化パーツを仕入れて対処しました。コンピュータ設備が社内設計・社内製造である点はこういう場合に便利です。これらの高速化パーツ=高発熱化パーツのおかげで大変暖かい年末年始を過ごすことができました。暖房不要で、尚且つ雪が積ったのにも気がつかないという状況でした。
 
 ■ HDV方式ハイビジョンカメラHDR-FX1の使用レポート
HDV方式ハイビジョンカメラHDR-FX1
 プロアマ問わず映像業界に大変なインパクトを与えたHDV方式ハイビジョンカメラHDR-FX1の使用レポートをお伝えします。一言で言うと久々のSONYらしい新製品です。全く新しい映像の世界を切り開くポテンシャルを持っています。それでも、HDR-FX1の映像機器としてのの分類は、プロ用(業務用)では無く民生用です。上級ビデオマニアや家庭用(?)ということになります。

 ハイビジョンカメラについてご存知ない方に簡単に説明しますと、今までのハイビジョンカメラはカメラ本体が約900万円、レンズが約400万円 と合計1300万円する高価な映像機器です。余程予算がある番組やCM撮影でないとハイビジョン撮影は出来ませんでした。


 このHDR-FX1は価格上や仕様上色々切り捨てている部分もありますが、今まで1300万円していたハイビジョンカメラに非常に近い品質でハイビジョン規格のビデオ撮影を可能にしています。それでいて本体価格は約40万円です。まさに21世紀を実感させてくれる機器です。今回は早速このHDR-FX1を利用して関東フットサルリーグの注目の試合を撮影することにしました。

 因みに、前回までの撮影で使用していた業務用DVカメラはTV局でも使われているビデオカメラで約80万円程度の機材です。2005年1月にSONYはHDR-FX1をベースにして開発した業務用HDV方式のビデオカメラを発売します。価格は約60万円ということです。

 HDR-FX1をテスト撮影した限りでは、映像系は申し分無い品質でした。オートフォーカスの精度の良さは伝説の名機と言われるSONYのDVカメラVX2000のオートフォーカスより数段上のようです。但し、音声系は物足りない感じです。DVカメラの従来機種であるVX2000の内蔵マイクと聞き比べたところでもレベルが低いようです。

 そこで今回の撮影では、HDR-FX1に業務用の外部マイクを接続して撮影しました。放送業界では「ショットガン」と呼ばれる単一指向性のマイクです。一般的には「望遠マイク」と言った方が解りやすいかもしれません。実際に今回の撮影映像では選手の掛け声や、反対側のスタンドに陣取るサポーターの声援が非常にクリアーに録音されれています。マイクという機器は非常に価格の高さが性能の高さにストレートに反映する機器です。

 実際にこの素晴らしいハイビジョンカメラHDR-FX1を操作できる匠のカメラマンが必要です。撮影担当の「ピ・アンド・エス株式会社」は前々回の8月28日の撮影で絶妙なカメラアングルを提供してくれた若手エースカメラマンである吉村大樹ビデオカメラマンを抜擢してくれました。吉村大樹ビデオカメラマンはビデオエンコード技術を理解して、撮影した映像がフレーム内圧縮、時間軸圧縮されるのを考慮してカメラアングルを操作できるという貴重なビデオカメラマンでもあります。

このように撮影は非常に順調に進みました。そして次の作業段階である編集作業が前記のとおりとても大変なことに・・・。

 以下のリンクページでHDV方式ハイビジョンカメラHDR-FX1で撮影したフットサル試合映像をビデオ配信しております。第11日目12月25日、第12日目1月16日、最終節1月22日の試合映像がHDR-FX1で撮影した映像です。この映像は、HDVモードで撮影して、ワイドDVモードでビデオ編集しています。これは2005年1月時点でまだHDVモードのキャプチャリングとビデオ編集を行うプラブインが公開されていない為です。ワイドDVモードですが、HDV方式ハイビジョンカメラHDR-FX1のワイドDVは、1080iのハイビジョンモードより内部的にコンバートしているので、通常のDVカメラのワイドDVモードの画質よりはるに綺麗です。是非ご覧ください。このページの一番下にワイドDVモードからエンコードした4MbpsWMVの原寸大スクリーンショットを掲載しています。

 
関東フットサルリーグ試合ビデオ プレミア配信サービス (HDV方式ビデオカメラHDR-FX1にて撮影)
 (2Mbps、3Mbps、4Mbpsでの大画面・高画質・ハイビジョン撮影による関東フットサルリーグ試合ビデオを公開中です)
 
吉村大樹カメラマンはアイリスダイヤルの位置など全体的に大変操作しやすいカメラだと評価しました。 レンズフードが横長ワイド画面に対応している。小型カメラながらハイビジョンカメラであることが解る。 スタンドの最上段にカメラ席を設営してなるべく高い位置から撮影します。今回は明るい室内競技場でした。
吉村大樹カメラマンはアイリスダイヤルの位置など全体的に大変操作しやすいカメラだとHDR-FX1を評価しました。 レンズフードが横長ワイド画面に対応している。小型カメラながらHDR-FX1がハイビジョンカメラであることが解る。 スタンドの最上段にカメラ席を設営してなるべく高い位置から撮影します。今回は明るい室内競技場でした。
ハイビジョンのワイド画面の特性に合わせてゆっくりとカメラアングルを変える吉村大樹カメラマン。 カメラ内蔵マイクがレベル不足だったので業務用ショットガンマイク(超指向性マイク)を使用した。 カメラの振動がマイクに伝わらないように防振マイクマウントを使用してショットガンマイクを取り付けた。
ハイビジョンのワイド画面の特性に合わせてゆっくりとカメラアングルを変える吉村大樹ビデオカメラマン。 HDR-FX1のカメラ内蔵マイクがレベル不足だったので業務用ショットガンマイク(超指向性マイク)を使用しました。 カメラの振動がマイクに伝わらないように防振マイクマウントを使用してショットガンマイクを取り付けました。

 関東フットサルリーグ オフシャルWEBサイト: http://www.pitin.com/kanto/ 
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 オフィシャルWEBサイトでのビデオ配信サービスは、300Kbps、600Kbps、1.2Mbpsで提供しておりますが、特別企画として、 通常は行われない2Mbps、3Mbps、4Mbpsの大画面ビデオ配信をプレミア配信サービスとして提供しております。このプレミア配信サービスは試合内容をさらに詳しく、 さらに正確に紹介して、フットサルの技術向上に役立てていただくこと目的としております。 このプレミア配信サービスは高性能PCと高速回線をご利用の方を対象としておりますのでご理解願います。

 
関東フットサルリーグ試合ビデオ プレミア配信サービス
 (2Mbps、3Mbps、4Mbpsでの大画面・高画質・ハイビジョン撮影による関東フットサルリーグ試合ビデオを公開中です)
 

 ■ ハイビジョン撮影と標準ビデオ撮影の比較

 
2004年12月25日に開催された第11日目の試合はSONYのHDV方式ハイビジョンカメラHDR-FX1を使用いたしました。撮影したハイビジョン映像を最大画面で配信すると1920X1080の大画面でストリーミング可能ですが、これだけの大画面ですと配信レートが10Mbps前後必要になってしまします。

 今回は一般の視聴者は使用している汎用PCを対象としていますので、一般向け配信レートを300Kbpsから1.2Mbpsまで、プレミア配信サービスの配信レートは2Mbpsから4Mbpsまでとしました。本来ハイビジョン映像の持っている実力の1/6から1/4程度しか活用していませんが、従来と同じ配信レートでも標準ビデオで撮影した映像よりハイビジョン撮影した映像非常に綺麗です。また、ハイビジョン映像の縦横比率が16:9というワイド画面な点は、このようなスポーツ映像の迫力を伝えるのに大変有利です。

 以下に条件を同じにする為に同じ配信レートの画面を並べて比較検討できるようにいたしました。左下のハイビジョン撮影の画面の方がフットサルコートの広い範囲を高精細にカバー出来ます。右下の標準ビデオの方は、得点表示板を画面上部に表示して、少しでも横長な画面になるよう努力していますが、限界があります。
 
ハイビジョン撮影による3Mbpsのフットサル試合映像。フットサルのコートの半分以上を精細画面で提供できます。 標準ビデオ撮影による3Mbpsのフットサル試合映像。ある程度の画質を得る為にはズームインした「寄り」の映像になってしまいます。
ハイビジョン撮影による3Mbpsのフットサル試合映像
フットサルのコートの半分以上を精細画面で提供できます。
標準ビデオ撮影による3Mbpsのフットサル試合映像
ある程度の画質を得る為にはズームインした「寄り」の映像になってしまいます。
ハイビジョン撮影による3Mbpsのフットサル試合映像。フットサルのコートの広い範囲を精細画面で提供できます。画面写真では解り難いですが、試合会場の臨場感や立体感も伝わる感じがします。 標準ビデオ撮影による3Mbpsのフットサル試合映像。コート全体が見渡せるほどズームアウトした引きの映像にすると画質が質感が低下してしまいます。
ハイビジョン撮影による3Mbpsのフットサル試合映像
フットサルのコートの広い範囲を精細画面で提供できます。画面写真では解り難いですが、試合会場の臨場感や立体感も伝わる感じがします。
標準ビデオ撮影による3Mbpsのフットサル試合映像
コート全体が見渡せるほどズームアウトした引きの映像にすると画面の質感が低下してしまいます。

ディジタルスタジオでは近い将来に1920X1080の大画面でフットサルの試合映像をお伝えできるよう準備を進めています。
 

 ■ ドキュメント番外編 CSスポーツチャネル取材チーム VS ストリーミング取材チーム

 最近人気が高まっている関東フットサルリーグは、時々CSスポーツチャネルで試合内容が放送されることがあります。丁度、ストリーミング取材チームとCSスポーツチャンネルの取材チームが同じ試合を撮影した日がありました。

 プロジェクト報告番外編として、CSスポーツチャンネルの取材体制と、ストリーミング取材チームの取材体制の比較を報告いたします。

 超重装備と超軽装備の対照的な取材チームです。CSスポーツチャンネルの取材チームは、この写真以外にも、コート上に至近距離から低いアングルで試合風景を撮影する為のカメラ、勝利者インタビュー用のカメラなど、多数のカメラを稼動させていました。

 ストリーミング取材チームは、メインカメラ1台、得点ボード撮影用カメラ1台の計2台のDVカメラを運用する超軽装備の取材体制です。これだけでも、ご覧の通り、24時間でいつでも、世界中から試合映像を視聴できるオンデマンド配信を実現しています。まさにIT (情報技術)のなせる技です。

 
特設放送席にアナウンサーや解説者を揃えて実況本番中 特設放送席にはビデオモニターとカフ付きヘッドホンマイクを使用。 放送席横のサウンド担当のミキサー卓。中継車と連絡する為の電話機が・・・
特設放送席にアナウンサーや解説者を揃えて実況本番中 特設放送席にはビデオモニターとカフ、ヘッドホンマイクを使用。 放送席横のサウンド担当のミキサー卓。中継車と連絡する為の電話機が・・・
主砲カメラの両脇には副砲カメラをセット。万全の撮影体制です。 大型カメラがズラリ並んだカメラ部隊。まさに主砲・副砲・高角砲の威力です。 CSカメラ部隊の主砲カメラ。何千万円するのか想像が付きません。迫力です。
主砲カメラの両脇には副砲カメラをセット。万全の撮影体制です。 大型カメラがズラリ並んだカメラ部隊。まさに主砲・副砲・高角砲の威力です。 CSカメラ部隊の主砲カメラ。何千万円するのか想像が付きません。迫力です。
副砲カメラを操作するカメラマン。パン棒を逆手で握るのがプロっぽいです。 体育館の横には電源車兼カメラコントロール車がスタンバイ中。さすがです。 車両の中には巨大な発電機とカメラコントロールユニットが装備されています。
副砲カメラを操作するカメラマン。パン棒を逆手で握るのがプロっぽいです。 体育館の横には電源車兼カメラコントロール車がスタンバイ中。さすがです。 車両の中には巨大な発電機とカメラコントロールユニットが装備されています
電源車の横にはビデオスイッチャーを装備した中継車が稼動中。車内のたくさんの機材を冷やす為、窓に臨時のエアコンを設置しています。 コートに置いたチャートでホワイトバランス調整中の主砲カメラ。向こう正面がストリーミング取材チームのブースです。コート上にもカメラが配置されています。 CSチームの放送席側から見たストリーミング取材チームの撮影ブース。DVカメラ2台、リチウムバッテリー6個という超軽装備です。電源車は有りません。
電源車の横にはVTRやビデオスイッチャーを装備した中継収録車が稼動中。車内にあるたくさんの機材を冷やす為、窓に臨時のエアコンを設置しています。 コートに置いたチャートでホワイトバランス調整中の主砲カメラ。コート上にもカメラが配置されています。向こう正面がストリーミング取材チームのブースです。 CSチームの放送席側から見たストリーミング取材チームの撮影ブース。DVカメラ2台、リチウムバッテリー4個という超軽装備です。電源車は有りません。
 ■ 今後の予定は・・・

 公開が遅れている第10節の試合に先立ち、最新情報である最終節を先行して公開いたします。1月23日の週より順次公開いたしました。高速エンコーダーマシンを24時間フル稼動させて1月30日午前4時に全ての試合を公開完了いたしました。

 今後の予定は、公開が遅れております第10節の試合を順次公開いたします。


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 オフィシャルWEBサイトでのビデオ配信サービスは、300Kbps、600Kbps、1.2Mbpsで提供しておりますが、特別企画として、 通常は行われない2Mbps、3Mbps、4Mbpsの大画面ビデオ配信をプレミア配信サービスとして提供しております。このプレミア配信サービスは試合内容をさらに詳しく、 さらに正確に紹介して、フットサルの技術向上に役立てていただくこと目的としております。 このプレミア配信サービスは高性能PCと高速回線をご利用の方を対象としておりますのでご理解願います。

 
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特別付録
 

これがハイビジョン撮影による4Mbpsのビデオ配信映像の実物大スクリーンショットです。

動画をキャプチャーしてJPEG圧縮しているので画質が落ちていますが、実際の4Mbps配信動画はとても綺麗で滑らかです。

これがハイビジョン撮影による4Mbpsのビデオ配信映像の実物大スクリーンショットです。